ズタボロだった私の新人看護師時代を振り返る

ナースな日々

こんにちは!こごみです!

今回は、私の新人看護師についてお話していけたらと思います!

前書き

こごみ
こごみ
私は現在看護師として働いています。1年目の終わりに最初に就職した病院を辞め、現在は別の病院で働いております。新人としての研修も終え、次のラダーへと挑戦中の身です。

当ブログで私は看護師という肩書きを以前から名乗っていますが、はっきり言って看護師としてのスキルはまだまだ不十分です(汗)

特に新人として働き始めた1年目の惨状は惨憺たるものでした。

元々急な出来事に対して慣れていないことや、元来持っている自身の内向的な性格や変に繊細な気質も相まって、新人、特に1年目は看護師としてだけでなく社会人としても未熟だったために職場のスタッフにも多大な迷惑をかけてしまっていました。

仕事や社会人としての必要な技術が分からなかった私でも、周囲に負担をかけてしまっていることはわかっていました。さらにいえば看護学生時代から看護師になるという目標自体を何度も諦めようとしていた過去も相まって、就職した当初から自分は看護師には向いていない。続けられる自信がないと思っていました。

しかし現在は看護師として働く中、出会った方々の助言や励ましもあり経験年数10年目に向けて折り返しに入ることが出来ました。現在も療養病棟にて仕事をしていますが、ここ数年は感染病棟への出向などもしています。そんな環境の変化にも適応しながら仕事を続けることが出来ています。

こごみ
こごみ
この時期になってようやく当時の自分の反省点が整理できたことや、今後も看護師を続けられるかもしれない。そんな発想ができるようになってきたため、今看護師を続けていることが辛い。これから看護師として働き始めるけど、続けていく自信がない。そんな方々にこの記事が届けば幸いです。

ズタボロだった看護師1年目時代

自分でも散々なタイトルだと思っていますが、事実なので仕方がありません。前書きでも書きましたが、そもそも学生時代から私は看護師として働く自信が全くありませんでした。看護学校時代の実習は毎日実習先に顔を出すので精一杯、受かる事なんてとても考えられていませんでした。早くこの実習が終わって精神的に楽になりたい。そんなことばかり考えていたため、看護師として働くという自分の将来が全く見えていませんでした。

そんな私も幸い実習と国家試験は乗り越え、晴れて正式に看護師として働く権利を得ることはできました。そのころにはすでに就職先も決まっていましたが、依然看護師としての自分は全くイメージできず。選んだ就職先も、同期が沢山志望していたという理由だけで選び、自分の適性などは全く考慮していませんでした。

そのため就職してから様々な問題を抱えて仕事をすることに。今になってようやく自分のダメだった傾向や行動を振り返ることが出来るようになりました。

疾患や技術の勉強に精一杯で、業務を把握できていなかった。

1年目は分からないことばかり!とにかく勉強しないと!そう思うことは決して間違っていないことだと思います。問題は、私の場合疾患や技術の勉強に固執していたことです。

もちろん疾患や看護技術の勉強は必要な事です。手順や根拠を理解していることで安全で確実な看護技術を提供できますし、疾患を理解することは患者さんの状態が良い経過をたどっているのか、リーダーや医師に報告し、新たな処置や治療が必要な状態なのかをアセスメントするためには必要不可欠です。

それでも私に足りていなかったのが、その病棟の1日の業務の流れの把握でした。

病棟は診療科、スタッフメンバーの違いがあれど、検査、手術、処置などは大抵行われる時間帯がほぼ固定化されています。手術は言わずもがな時間がしっかり指定されていますし、検査も大方検査室に呼ばれる時間帯や、あるいは病棟から検査に向かえる時間がパターン化していました。医師が行う処置も先生によって病棟に来る時間に違いはありましたが、緊急性の高いトラブルや飛び込みの手術等でもない限り大体の流れというものがありました。

しかし患者さんの状態の変化がないかに熱中するあまり、私にはその業務の流れを把握するということができていませんでした。看護師業務はどうしても時間に追われるもの。自分が1日の予定を組むためにも上記の情報を把握していることって、大切な事なんです。病棟の流れを把握していることで自分の業務の優先順位を決めることが出来ます。

私にはこの流れが見えていなかったため、医師が処置に来る時間帯に処置を行う患者さんのケアを行っていたり、リーダーや医師が検査結果の確認を行い始める時間帯に、自分の受け持ちさんのレントゲンなどの空き時間に行く検査が終わっていなかったりしました。

(手術やリハビリは時間がしっかり決まっていることから時間に間に合うように準備やケアなどを実施しておくことはできたんですが、空き時間に行く検査や、手術後の創傷処置は担当した医師の予定にも左右されます。先生も忙しいスケジュールの中、余裕のできた時間帯に自身の患者さんの処置に来たりするため、自分の業務をよりスムーズの行っていくためにも他のスタッフの動きを知っておくことが必要になってくると思います)

そのため私自身の業務内容も一貫性がなく優先順位を毎日出勤中に考えることに時間を割いて、結果自身の業務全体が他のスタッフより遅れるということを繰り返していたのだと思います。

そして見かねたペアのスタッフが自分の時間を割いて手伝いに入る、なんて結果になっていました。

手伝ってくださったスタッフの方々には本当に申し訳ないと今でも思います。

仕事中も受け身の姿勢。自分から発信するということを怠っていた。

元々内向的だった性格もあり、スタッフともコミュニケーションをとることにとても躊躇していました。

そのため業務をしている際にも進捗の報告ができない、また業務内容で疑問に思った事を質問できないことが多かったです。リーダーさんからうけた指示も自分の認識と、リーダーさんの認識のすり合わせを行えなかったために間違った行動をとってしまったこともありました。

仕事をしていく上で自分からの発信は必要不可欠です。

仕事中に疑問に思った事は他者に聞いて確認する。

一緒に仕事を行っている相手の進捗を確認する。

自分が判断や行動をする際に困っているときは他者に助言を仰いだり確認をする。

今となっては当たり前だと思えますが、新人時代の私はこれらが行えなかったんです。一緒に仕事をしている相手から見れば確認もせず行動する危ないやつですし、こちらから聞かなければ仕事の状況の確認や、間違った行動をとっていないか確認できない。連携が取れるはずがありません。

自分の特性を考慮せず就活をしていた。

看護師として一通りこなせるようになるためには急性期病棟で3年経験する。なんて俗説が私が就活中には同僚たちの間でもよく聞きました。看護師として一人前になるためにはたとえ自分が苦手な環境だろうと3年は頑張らなくては…そんな考えで向いていないと分かっている環境に身を置いた結果、案の定自分のメンタルがついていけず、結局1年で退職するという結果になりました。

正直私は入職前より自分の内向的な性格や、新人時代に持ち合わせていた急性期で仕事を行うための能力が不足しているのではと思っていました。

こごみ
こごみ
しかし私は自分の感覚より、他人からのとりあえずやってみたら?看護師続けるならまず急性期病棟は経験しておかないと。なんて自分の中の考えを無視して他人の言葉のままに職場を選択してしまったのです。

就職後も自分は他の人と違って苦手な環境じゃないか、今の自分には難しいんじゃないか。そんな感覚を無視しつづけ、毎日自分の実力だけでは足りず、その場に適応しようと自身の実力の100%以上を出して仕事をしていました。

しかし普段の仕事に常に100%以上の力を出してしまっていては、普段の業務に加えて何かトラブルやイレギュラーな出来事が起きた際に全く対応することが出来ません。私の場合はトラブルに対してただ茫然と立ち尽くすことしかできませんでした。頭がパニックでパソコンでいうフリーズ状態に陥ってしまっていたわけです。

また毎日自分の100%以上の能力で仕事に挑んだ場合、毎日積み重なるストレスも尋常ではありません。出勤している間は8時間フルタイム常に緊張状態です。朝から晩まで常に危険な綱渡りを行っているような精神状態です。

こごみ
こごみ
こんな状態で仕事が続けられるはずもなく毎日抑うつ気分、感情失禁で涙が止まらない、なんて状態になるほど精神的に限界を迎えてしまいました。

あの時どうすれば良かったか

ボロボロだった新人時代から転職を1度行うことはや数年。現在は別の病院で働き続け、看護師のキャリアとして次は10年目に向けて仕事を続けています。1年目の時よりは経験値も増えました。夜勤業務やリーダー業務も行うようになり、業務の流れを理解したり、患者さんの変化に気づいたら看護師や多職種のスタッフと連携を摂ることもできるようになり、視野が広まったことを実感できるようになりました。

そんな今だからこそ当時の自分がどうすれば良かったのか振り返ることがしばしばあります。そんな今の自分の視点だからこそ考えられる対策を記載していけられればと思います。

病棟での仕事・業務を覚える

1年目は新人研修があったり、技術演習が用意されていたりと、受け身の体制でも学ぶことはできますが、それは看護技術や病院全体でのルールや決まり事などのみの話。配属された病棟ごとに領域や疾患も違うため、自分の置かれた環境で必要な知識も学習し理解を深めていきます。

しかしそれだけでは「病棟業務」が行えるようにはなりません。

上記で記載された学習ももっと必要ですが、いずれは自分が受け持った患者さんのことは1人で判断し仕事を行っていくことになります。そのためにも「業務内容を把握すること・自分に振られている役割」についても考えるようにすることが必要だと思います。100%でなくても、70~80%は病棟で行う業務をまずは把握したいですね。

業務内容の理解が深まらないと、「わからないことがあったら聞いて」とよく新人時代に言われるフレーズの「わからないこと」すら認識できません。自分はどんな業務をこなすことが必要か、また自分はどんな役割を持ち病棟の数ある仕事内容のうち何を行えていれば良いのかすらわからないのです。また業務の「優先順位」を自分で決めることも難しくなります。

こごみ
こごみ
実はこの「仕事を覚える」「優先順位を決める」といったスキルは、看護師でなくても学生時代から覚えることができます。

例としてコンビニバイトをあげてみましょう。

コンビニでの業務は忙しさの度合いも1日ごと違えば、行わなければいけない業務内容も多いです。コンビニであればレジ打ちから物資の陳列、揚げ物の準備から荷物の受け取りまで様々です。短時間で行わなければならない業務が重なることもあります。そんなときは自分の頭で優先順位を決めることが必要になります。

またコンビニはランチや通勤ラッシュ時など利用客が増大する時間と、比較的閑散としている時間があります。利用客が多い時間にはレジ打ちなどの業務に追われるため、空いている時間にやれる業務をこなしておこうという業務の分担なども行うことがあると思います。

看護師も比較的忙しい時間帯というのは決まっており、その時間に到達する前にいかに自分の担当している業務を把握し、優先順位を決めて取り組んでいくかが重要になります。またを業務をスムーズに進めていくために朝の情報収集や、前日に患者さんの資料や薬を整理するといった「事前準備」の重要性もわかってくると思います。

こういった思考を看護師になって看護技術や疾患の理解と同時進行で身に着けるのは大変ですので、できれば学生時代にコンビニなどのバイトで鍛えておくと、ある程度余裕をもって新人時代を過ごすことが出来るかもしれません。

私は学生時代はバイトも単発バイトのみを時間が空いている日に行うことが多く、1か所の職場で連続して勤務するということがありませんでした。単発バイトであればやる作業数も少なく単調なため、こういったスキルを得るのは難しい。今はもう少し複雑な業務のバイトにも取り組めばよかったと思っています。

自分から情報発信することを恐れず行う

看護師として働く以上、業務の連携を図るためには情報発信は欠かせません。また自分が行いたい看護を伝えていくためにも、まずは自分から発信をすることが必要になります。

私がリーダー業務などにも取り組むようになったことで分かりましたが、何も言わずただ困っているよりわからないことを都度聞いてくれる方が同僚としても助かります。わからないことで悩み、業務が進まないよりは誰かに聞いて解決してもらった方が業務の滞りも少なく、チーム全体としてもありがたいのです。

正直言って新人を指導する先輩看護師も、経験値はあれど日々の業務に余裕があるわけではありません。勤務中は特に分刻みで行動しています。そのため新人さんの看護技術の見学や実習を行う際も、朝の申し送りなどで事前に見たい技術や確認してほしい手技を伝えてもらえないと私の職場環境の場合は時間の捻出が難しい状態です。

しかし一方で新人さんには技術を習得してもらい、一人で安全に業務が行えるようになってほしいというのも本音です。ですから事前に伝えてもらえればこちらも技術の見学や新人さんの手技の確認が行えるように努力します。

こごみ
こごみ
新人さんから発信してもらえると先輩としても対策を練ったり準備をすることができます。それくらい新人さんの情報発信は助かる事なので、怖気ずにじゃんじゃん自分から発信しちゃいましょう!

自分の性格や能力を見つめ、働く環境選びをする

看護師のキャリアも様々です。病棟での経験が他の領域、回復期や訪問看護、施設看護師として働く上で役に立つことは確かだと思います。しかし皆が右習えで同じ進路に進む必要はないと思います。急性期でなくても、病棟でなくても、看護師として働く環境には必ず学びになることがあります。

大切なのは自分がその環境で得られる知識や技術を確実に身に着けることだと思います。

自分の苦手な環境で仕事を続けるのは、ゲームで例えれば推奨レベル30のクエストにレベル10で特殊スキルもない状態で挑むようなもの。ゲームでは運で勝てる場合もありますが、現実ではまず自分自身が限界を迎えてしまうと思います。

であれば、対策もゲームと同じです。たいていの人は現状でクエストに勝てなければ、時間はかかれどレベル上げを行い、新たなスキルを身に着けたりして再びクエストに挑むのではないでしょうか。

私は1年目の終わりに転職をしました。転職先は1年目の病院より新人教育も数年単位でゆっくりと行う病院でした。また配属された病棟も慢性期の療養病棟です。比較するのは良くないですが、急性期病棟とは異なり患者さんの状態も変化が少なく、周手術期の学習もできない環境です。

しかし急性期より時間にゆとりのある環境を与えてもらったことで、自分自身の仕事に取り組む際に苦手な事や、仕事をする上で不利になる自分自身の特性と向き合う時間がもらえました。

ペースは以前の職場より明らかにゆっくりでしたが、余裕のあるペースだったからこそ自分の課題を見つめながら着実にスキルアップしていくことができました。

その時の自分のできる範囲で学び、1つ身に着けたら次のステップへ進む。学習を積み重ねていくことで、今まで苦手に思っていた行動や技術も以前より余裕を持って取り組めていた。なんて経験を私は少しずつ実感することができました。

そしてそんな経験を積み重ねていくことは、ひいては自分の自信や余裕にもつながっていきます。

足取りが他の新人さんと違えども、1歩1歩理解を深めることができれば必ず実力は上がっていきます。

焦らずに自分のペースで取り組める環境を探し、少しずつできることを増やすことができればその知識や技術は必ず皆さんの力になってくれます。

まとめ

いかがだったでしょうか。今でこそ看護師を続けられている私ですが、新人の頃ははっきりいって「使えない新人」の烙印を押されていました。

しかしそんな私も働く環境を変え、自分の無理のないペースで仕事や看護師に必要な知識や技術を身に着けて仕事を続けられています。

ですから今現在、看護師は続けたいけど自分には向いていない、仕事ができないと思っている方々も焦らず今の自分を見つめ、1歩1歩でいいので歩んでみてはいかがでしょうか。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました!

 

 

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